
ニューカレドニアのラグーンは2008年にユネスコ世界自然遺産に登録された広大で多様な海域です。
イルデパンは「Grand Lagon Sud(グラン・ラグーン南部)」の一部として登録され、色鮮やかなサンゴ礁や豊かな海洋生物が見られます。
本ページではニューカレドニアのラグーンについて、イルデパンで体験できる自然観察や海の楽しみ方、訪問時の環境配慮まで詳しくご紹介します。
世界自然遺産「ニューカレドニアのラグーン」について
ニューカレドニアのラグーンは全長約1,600kmにおよぶ礁(堡礁)や環礁に囲まれ、総面積は約23,400km²に及びます。
この広大なラグーンのうち約60%が、6つの海域として「ニューカレドニアのラグーン:リーフの多様性とその生態系」として登録されています。
特徴は次の通りです。
- 多様な生物相:サンゴ約510種、魚類約1,695種、合計で5,000種以上の海洋生物が確認されています。
- 造礁の継続:古代のサンゴ化石から現代まで、造礁サンゴが積み重なり続ける貴重な海域で、オセアニア自然史の研究上も重要です。
- ジュゴンの生息地:ジュゴンが生息する規模は世界で上位に入り、保全上の価値が高い地域です。

イルデパンは登録エリアの一部(Grand Lagon Sud)
イルデパンは「Grand Lagon Sud(グラン・ラグーン南部)」の一部として世界自然遺産に含まれています。ニューカレドニアの登録海域は以下の6地域です(代表表記):
- Zone des Recifs D’Entrecasteaux(アントロカストー環礁)
- Zone du Grand Lagon Nord(グラン・ラグーン北部)
- Zone Côtière Nord-Est(北東沿岸部)
- Zone Côtière Ouest(西沿岸部)
- Grand Lagon Sud(グラン・ラグーン南部/イルデパンを含む)
- Zone Ouvéa et Beautemps-Beaupré(ウベア環礁など)
ユネスコ Lagons de Nouvelle-Calédonie : diversité récifale et écosystèmes associés
https://whc.unesco.org/fr/list/1115/multiple=1&unique_number=1531
イルデパンでのダイビング
イルデパン周辺では世界遺産の海を満喫できるダイビングが可能です。
見どころは色鮮やかなサンゴ礁や多様な熱帯魚、時には大きな回遊生物との遭遇もあります。
- ファンダイビング:ライセンス保有者向けの本格ダイビング。
- 体験ダイビング:未経験者やライセンス非所持者でも参加できるコース。
- ホエールシーズン:7月中旬〜9月中旬頃には、ザトウクジラが出産・子育てのためにラグーンにやってきます。ダイブ移動中や船上でクジラに遭遇することがあり、水中で鳴き声を感じることもあります。 自然からの贈り物のような体験ですが、ホエールウォッチングを目的としたツアーではありません。


イルデパン唯一のダイビングセンター
クニエスキューバセンター
環境への配慮(必ず守ること)
ラグーンとその生態系は非常に繊細です。訪問時は以下を徹底しましょう。
- ゴミは必ず持ち帰る(設置ごみ箱がないことが多い)。
- 魚への餌付けは行わない(生態系を乱すため)。
- サンゴに触れない/踏まない(サンゴは簡単に傷つく)。
- サンゴに優しい日焼け止めを使う(一般的な日焼け止めは有害成分を含む場合がある)。
- サンゴや貝などを持ち帰らない。
まとめ
世界遺産の海は観光価値が高い一方で繊細です。環境配慮を最優先に、イルデパンのラグーンを楽しんでください。

現地からの「静かな幸福」を映像と言葉で。 — Lina